プレスリリース 2025.01.24

オフィスを建て替える際に銀行に相談するケースが多いと思います。このケースは提携の建設会社が紹介され、建設会社やゼネコンの得意な鉄骨造のオフィスが提案されます。
相手はいわゆる「お身内」ですので、要望があってもその何割を達成できるか疑問です。
私どものような設計事務所にお声が先にかかることはレアケースです。メリットとしては、要望の100%はさすがに不可能ですが、気づかれていない部分に対してご提案していくことでご要望のはるか上、120%を超えることができると考えます。
まずは、大規模木造のご提案。大規模木造で計画することにより、鉄骨造よりもおよそ1割コストダウンしながら、断熱性能面では2倍近く性能を上げることが可能です。
さらに建設会社やゼネコンなどを使わずに建築できるので、コスト的にはさらに1割以上セーブできます。
その上で、人の働く環境についてのご提案をします。
足元が冷える、床が固くて疲れる、オフィス独特の騒音、働きやすい光、制御された温熱環境、そして、休憩時間には、しっかりと休まる、落ち着く、さらには仕事に対するモチベーションが上がる、離職率が減る、、、と、これくらい建築や環境がそこで働く人に影響を与えるものです。
さて、外観は100年の歴史を誇る会社であり、そのヒストリーから、明治時代の官営(国営)工場である「富岡製糸場」や、そのころの貿易で使われていたであろう「横浜赤レンガ倉庫」などをモチーフにしています。
「Modern,Simple,Timeless」をテーマに、これからの100年を色あせることなく受け継がれていく建築を目指しました。

それでは、オフィスフロアを紹介します。
もちろん働きやすさを重視して、照明計画を綿密に行います。照度アップするだけでなく、色温度に着目して高効率の作業空間を実現しています。
色温度はリモコンやタブレットなどで、あらかじめセットしたものにワンタッチで変更が可能です。こうしたセッティングも設計事務所と照明器具メーカーで行い、ご提案しお引き渡しします。
打ち合わせスペースも一体感を重視したガラスボックスですが、ここに構造となるステンレス製のブレス(筋交い)「コボット」を採用しています。
環境性能だけでは片手落ちで、構造性能の向上を細かくバランスをとりながら行うということも設計の仕事。必要なものには妥協なく、かつうるさくならないよう控えめなものを使っています。

そして、社員さんの休憩時間や交流を目的としたリフレッシュフロアでは、木造であることをデザインとしても見せて、穏やかな気持ちとなるように工夫しています。
天井を高くした社員食堂の脇には、同じく天井を高くし少し暗い空間にした休憩室があります。落ち着く空間づくりと、ここでも照明計画により温かみのある安らぐ色温度を作るようにしています。
このように建物全体で高性能かつ、動線計画が良く、使う人に寄り添える建築を目指し、開発し設計しました。
お問い合わせは、人・建築設計所の高橋まで。
人・建築設計所 高橋貴大プロフィール
1996年、OMソーラー協会入社。設計1棟目の鹿児島・シンケンの与次郎が浜モデルハウスが地域建築賞(1位)、受賞。
2005年、人・建築設計所、設立。2015年、同東京事務所、開設。文教施設、商業施設、ガレージのある家など
2020年、KEN OKUYAMA DESIGN、管理建築士、就任。設計事務所立ち上げ、文教施設、駅舎、オフィスビルなど