リノベーションとリフォームの違い2

リノベーションとリフォームの違いを内部の方でも確認してみましょう。

リフォームでは、間仕切りなどを変更せずに、キッチンの入れ替えや壁紙の張り替え、塗装などを行います。

リノベーションでは、植松町の家を例にしてみますと、狭い間取りを変更して、実際に広くするほか、窓の位置や大きさを変更して、視覚的にも広く感じさせるようにします。間仕切りを取り除くと構造に影響が出ますので、耐力壁の移設や強化など、構造計算をやり直します。併せて制振ダンパーなどを設置して、より地震に強くなるようにします。

また、新しい機能として、トレッドミルを置いた洗面室や、サウナを入れた浴室などを併設して、さながらスポーツジムを提案したり、それに伴う裏方のランドリールームと屋根付きの物干場を増築しました。

こうした新しい生活を想像することで、今までの現実から高い理想へとアップグレードするのです。

リノベーションとリフォームの違い

リノベーションとリフォームの違いは何かと聞かれることもあります。

リノベーションした植松町の家を例にして見てみますと、まず外観ではどこまで残すか、取り除くか、付け加えるかも含めて、機能を上げることを目的に変更をかけていきます。

例えば、ガレージが狭くて空間も低く使いづらかったので、その部分を撤去+新築して、使い勝手の向上と倉庫やランドリーから直接出れる屋根付きのデッキスペースを付加しました。

写真にあるように、内玄関側の駐輪スペースなどの機能向上なども行なっています。 さて一方、リフォームでは外壁を塗り替えるくらいでしょうか。

新築そっくりにはなるかもしれませんが、現実は変わらないのです。

リノベ実践2

人・建築設計所は、2023年4月に新事務所をリノベーションでオープンしました。

今日は前回の物件探しから、いよいよリノベの準備に入る回です。
ちょうど今、大きな物件が動いており、更新が遅れてました!汗

さて、この空間が面白いということと、リノベ自由にOKということで決めたこの物件。
大家さんとなる建築写真家で有名な上田明さんとは、北海道釧路市のPLEAインフォメーションセンターの完成写真の撮影で出会い、浜松出身ということで、釧路から戻ってからは頻繁にお会いするようになり27年ものお付き合い。
なんとご子息の新築住宅の設計もさせていただきました。

さて、まずは物件のチェックです。これを「インスペクション」と言って、まずは目視でチェックします。これができる人を「インスペクター」と呼んでいます。

私も、もちろん専門家である一級建築士ですので、インスペクションを行えます。
余談ですが、大手インスペクションの企業様から、東海地区をまとめるインスペクターとしてお願いできないかとの話があったのですが、契約書に書かれている事項があまりにも身勝手だったので、お断りしたこともありました。

さてさて、この物件での一番の問題は、衛生設備関連でした。直す方法はあるのですが、本来こうした修繕は大家さんの負担となります。
とはいえ、全体にリノベをかけていくので、店子側での内装工事で直せるのではないかと考えました。

まずは大きさをチェックして、図面作成です。
今回は自分で内装を行うとしたので、材料費、家具費の算出と、専門業者へ依頼する部分の材工の費用を大まかに計算する必要があるので、図面はとても大切です。

(つづく)

リノベ実践1

人・建築設計所は、2023年4月に新事務所をリノベーションでオープンしました。

2022年11月にスタートした新事務所の計画は、まずは物件探しです。
土地の購入、建物や部屋の賃貸、シェアオフィスなど、検証しながら進めました。
例えば、土地の購入では、建物の建設に時間がかかりすぎるので、プレハブのオフィスを置いて、徐々に新築するなど検討していました。

そんなことで2ヶ月ほど検索や問い合わせなど具体的に進めていたところ、2023年1月に旧知の建築写真家の上田明さんに、Macの具合を見て欲しいと言われて出かけ、ふと頭に「スタジオの2階が以前事務所で貸してた」ということを思い出しました。
ダメもとで「上の事務所って空いてる?」と聞くと、空いてるというので、早速見せてもらいました。

荷物こそあれ、空間が面白いし、何よりリノベの許可も得られたので、これはお願いするしかないと確信しました。
(つづく)